プロ野球開幕、そして1週間!

3月30日にプロ野球が開幕し、あっという間に1週間経過しました。
既に熱い戦いが繰り広げられていますが、今年のペナント、そしてポストシーズンがどうなるか、大分気が早いですが楽しみです。

 

各選手、昨秋から今年の春季キャンプと、新たなシーズンのため準備をしてきたわけですが、今いち調子が上がり切れていない選手もたくさんいるようです。その中でも、現状の成績が、実績・周りの期待値と大きく乖離している代表的な選手を挙げると、

①巨人・菅野智之 投手                → 0勝2敗 防御率6.23

DeNA筒香嘉智 外野手             → 打率.167 本塁打0

ソフトバンク 内川聖一 外野手 → 打率.143 本塁打0

※上記の成績は、4月7日試合終了時点のもの。


野投手はNPBのエース、筒香選手は日本の4番、内川選手は現役(もしくは史上)最高の右打者 といっていいでしょう。
3選手ともに、各チームの主力というだけでなく、日本を代表する選手たちですが、その時の調子次第では並み以下の数字(結果)になってしまう。
野球というのはつくづく難しいスポーツですね。

しかし、彼らがこのまま終わるはずない。必ず、調子を取り戻し、従来のスーパープレーを我々ファンたちに見せてくれるはずです。
シーズンもまだまだ序盤。プロ野球から目を離せません。

MLBの現在地 Part2

前回のブログ(https://raloopy.hatenablog.com/entry/2018/04/03/193132)では、野球の本場アメリカでのMLB離れについてお話した。

 

 少し話題を変えて日本に目を向けてみよう。NPBが創立されたのは、1936年で、MLB創立の60年後になる。現在のNPBの人気は、プレイの質が向上しプレイがよりエキサイティングになったこと、またその中で数々のスター選手が生まれてファンを魅了させてきたおかげであろう。更に、野球の本場MLBに習い、NPBが改善を続けてきらからだ。

 

例えば、交流戦である。元々オールスター期間や日本シリーズでしかみられなかったリーグの異なるチーム同士の戦いを毎年全チーム分観ることができるようになった。また ポストシーズンクライマックスシリーズ)の導入も大きな変化だった。クライマックスシリーズの導入前は、シーズンの終盤で一位のチームが決まってしまえば、残りは消化試合のような形になってしまい、主力選手も温存される。それではファンもわざわざ球場まで足を運んだり、テレビ観戦したりしなかっただろう。しかし今ではクリマックスシリーズがあるために、シーズンの順位争いが最後まで目を離せなくなった。時にはシーズン3位のチームが日本シリーズ進出、日本一の栄冠をつかむ「下剋上」まで生まれた。日本プロ野球の発展は、もちろん全てではないが、MLBという先輩から学び新しいことを導入してきたからこそなしえたのだ。

 

 その野球の母国アメリカでMLB人気にかげりが見えてきたのは寂しいし、日本のプロ野球としても対岸の火事ではなくなるはずだ。同じものを続けていれば、人は飽きる。つまり変化がないとファンは離れていってしまうのだ。MLB全体として、また各チームレベルでも、ファンを呼び戻すべく色々な手を講じているし、その努力を続ける中で、また新しいアイデアが生まれてくるのだろう。一方、日本のプロ野球も、チーム独自のサービスを考えて、ファンに球場まで足を運んでもらう努力をしている。日本プロ野球人気の底上げのためには、それらの活動をさらに発展させることは不可欠だ。

 

 日本・アメリカの両方でもっともっとプロ野球NPBMLB)を盛り上げていってほしい。お互いがそれぞれ努力を続け、双方向で情報共有・改善していくことでアメリカ・日本関わらず世界中で「野球」が発展していくだろう。

MLBの現在地

 日本野球機構の統計データによると、プロ野球の来場者数は2013年から増加傾向にあるそうだ。2012年秋のドラフトで日本ハムファイターズからドラフト1位指名され、2013年シーズンから二刀流でデビューした現在大リーグのロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平選手も、プロ野球人気、上記の来場者数に少なからず貢献しているだろう。

 

 野球の本場、アメリカはどうだろう。アメリカには4大スポーツといわれる①MLB(野球)、②NFLアメリカンフットボール)、③NBA(バスケットボール)、④NHL(アイスホッケー)がある。MLBは4大スポーツの中でも最も歴史が古く、1876年に創立され140年以上の歴史を誇る。かつては国民の娯楽と言われ一番の人気だった。しかし、現在は立場が逆転しているようだ。

 

 4大スポーツの中で一番アメリカ人の心をつかんでいるのはNFLアメリカンフットボール)だろう。大柄な選手同士の力と力のぶつかりあい、相手選手の間をくぐりぬける俊敏性だけでなく、膨大なデータから生まれる頭脳戦、アメリカ人ならずとも人々がアメリカンフットボールに熱中する理由はいくらでもある。


 アメリカ最大の都市ニューヨークを拠点とする2つのチームで野球とアメリカンフットボールの人気を比べてみよう:NFLジャイアンツとMLBヤンキースだ。ジャイアンツの本拠地MetLife Stadiumの収容人数は82,500人に対し、2017年の平均来場者数は約78,000人で、動員率は94%にも及ぶ。一方、ヤンキースはどうかと見てみると、本拠地Yankee Stadiumの収容人数54,251人に対し、2017年の平均来場者数は40,000人、動員率は73.4%に過ぎない。レギュラーシーズンの試合数は、MLBNFLの約10倍もあるため、動員だけで単純に比較することは難しい。試合数が少ないNFLジャイアンツの試合により多くの人が集まるのは当然ともいえるからだ。

 

 しかし、ヤンキースファンだけでなく全MLBファンにとって心配なことは、2010年から2017年で、Yankee Stadiumへの来場者数が約15%も減っていることだ。2017年のヤンキースがだらしなかったかファンが離れていったのか?それは違う。MLBファンには記憶に新しいだろうが、2017年のヤンキースは、田中将大投手や、新人にも関わらずMVP級の活躍をしたアーロン・ジャッジ野手をはじめ若くて有望な選手を数多く擁し、アメリカンリーグ東地区2位でシーズンを終え、ワイルドカードでプレイオフへ進出。その年のワールドチャンピオンとなったヒューストン・アストロズに惜しくも敗れたもののリーグチャンピオンシップにまで駒を進めていたにも関わらずだ。因みに2017年の来場数は、東地区3位に終わった2013年の約40,000人よりも少ないのだ。

 

 MLBNFLとの比較で、更に顕著な数字をご紹介したい。MLBNFLともに、ワールドチャンピオンを決める試合(シリーズ)がある。NFLのSuper Bowl、MLBのWorld Seriesだ。Super Bowlは1試合のみの一発勝負であるのに対しWorld Seriesは4勝先取のため最短で4試合、長くなれば7試合目で決着が着く。2017年シーズンのそれぞれのTV視聴率を見てみると、World Seriesは平均視聴率が約11%であるのに対し、Super Bowlは驚きの約43%で実に1億人以上のアメリカ人がテレビ観戦していたことになる。

 

 野球の本場アメリカで、NFLの人気(ここではご紹介しないが、バスケットボールのプロリーグ・NBAの人気も近年上昇中だ)がMLBを圧倒しつつあるというのは、野球ファンとしては少し寂しい思いがする。

 

(本記事は2部構成にします。近日中に後半をアップします。)